セント・レオナード 伝説
森の守護神である、セント・レオナードは武者修行の為に出かけた時の事です。
深い見知らぬ森で不覚にも道に迷ってしまい、日も落ち始めたところへ、
突然闇の中から大蛇が襲いかかってきました。
セントレオナードは剣を抜いて、勇敢に立ち向かう。
その大蛇は、火を吐き、毒を飛ばす、森の闇に潜む魔物の中でも最も怖れられた
百蛇の化身だったのです。
大毒蛇との死闘は、三日三晩続き、瀕死の重傷を負いながらも、
残された力の全てを使いセント・レオナードは大蛇を剣で倒すことが出来たのでした。
しかし、壮絶な格闘はセントレオナードの全身に無数の傷が。
その傷からは、多くの鮮血が滴り落ち、草の上に倒れ込んで息絶え絶えになってしまいました。
鮮血は森の草々を深紅に染めましたが、不思議なことに、いつの間にか白くて可憐な香りを
漂わせたスズランがそこには咲き乱れていたのです。
森の精霊が、若く清らかでたくましいセントレオナードの痛ましい姿に心を痛め、
真っ白いスズランをあたり一面に咲かせたのでした。
スズランは癒しを意味した花で、それに続く平静・幸福を意味するようになったのです。
スズランの花言葉「幸せの約束」「純粋」
フランスそしてイギリスでは5月1日を『スズランの日』としています。
そして、スズランの花言葉は「幸せの約束」「純粋」です。
更に、結婚式にはスズランの花束を、花嫁さんに贈る事が、
古くからの習わしになっています。
スズランは幸福のシンボルの花なのです。
スズランの花はとても清楚な花ですが、しっかりと密生して、毎年必ず咲かせる花は、
自ら「幸せをつかむ」という強い意志もどこか感じられますね。
自分で自分を助ける努力をしっかりと行う姿。自助努力ともとれる力強さです。
スズランは「春が戻って来た」事を表している花で、イギリスやフランスでは、
5月1日にスズランの花を貰った人には、幸福が訪れると言われています。
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